Amazon Connect CTI Adapter を Salesforce Service Cloud と連携させてみた(第二回)

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (以下、CTC) の伊藤 敬大です。私は普段、CTCでSalesforceのプリセールスや導入の支援を行っております。

第二回では、前回の記事(Amazon Connect CTI Adapter を Salesforce Service Cloud と連携させてみた(第一回))の続きと、設定するにあたり役に立ちそうなサイトをご紹介します。

1. 前回の記事のおさらい

前回の記事では、Amazon Connectのインスタンス作成から、コールフローを作成してソフトフォンを起動するところまでを紹介しました。

今回は、もう少しSalesforceのService Cloud(CRM側)の設定に触れてみようと思います。

2. Salesforce Service Cloudとの連携イメージ

Amazon ConnectとSalesforceのService Cloudとの連携イメージです。非常にシンプルです。

    • 顧客の電話番号を元にSalesforceと連携します
    • 連携にはCTI Adapterというツールを活用します
図1:Amazon ConnectとSalesforceのService Cloudとの連携イメージ

3. Salesforce Service Cloudと連携するための手順

それでは、Salesforceとの連携手順を紹介します。以下の手順にて設定していきます。

3-1. SalesforceのIDを取得します。

無償のSalesforce環境の、Developer Editionログインに関してはこちらからサインイン(salesforce.comサイトにリンクします)



3-2. Amazon Connect CTI AdapterをSalesforce組織にインストールします。

AppExchangeサイトはこちらsalesforce.comサイトにリンクします
今回は、Version1.13をすべてのユーザを選択してインストールします。
リリースノートはこちら(aws.amazon.comのサイトにリンクします)

図2:Salesforceとの連携手順


3-3. Salesforce Service Cloudのコールセンターの設定を実施します。
  • Salesforceにログインし、設定>検索ウィンドウにコールセンターを入力し、コールセンターの設定内容を編集します。 以下、3点が確認および修正が必要な項目です。
  • Salesforce Compatibility Mode:Lightning になっていることを確認
  • Amazon Connect CCP URL:URLのYourinstanceNameの部分をAmazon Connectの独自のインスタンス名に変更(例:https://ctc-amazonc.awsapps.com/connect/ccp
  • Phone Number Formatting:CountryをUSからJPへ変更


図3:Salesforce Service Cloudのコールセンターの設定1

※Amazon Connect CTI Adapterの過去のバージョンの場合、xmlファイルのコンフィグをダウンロードし、コールセンターの設定へインポートしていましたが、Version1.13よりxmlファイルのインポートが不要になったようです。

つづいて、コールセンターユーザの管理ボタンをクリックして、(コールセンターエージェントとして有効にする必要のあるSalesforceユーザ)ユーザを追加します。

以下のように、作成したSalesforceユーザにチェックを入れて、コールセンターに追加を押下します。

図4:Salesforce Service Cloudのコールセンターの設定2

コールセンターの設定の最後です。ソフトフォンレイアウト設定です。こちらは、これといった設定はないので、要件にあわせて設定してください。

図5:Salesforce Service Cloudのコールセンターの設定3

3-4. Serviceコンソールに設定を追加します。

Salesforceの設定>アプリケーションマネージャ> から該当のコンソール画面を選択し、編集してください(コンソールが無い場合は新規に作成してください)。 ユーティリティバーに“Open CTIスマートフォン“を追加して、必要な項目プロパティを設定の上、保存してください。


図6:Serviceコンソールに設定追加

これで、Service Cloud側の設定は完了です。簡単です。Salesforceに慣れている方なら1時間もかからずに設定できます。

3-5. アプリケーション統合の設定を実施します。

Amazon Connectとの連携の設定としてはこれが最後です。ここからは、Amazon Connectのコンソールで実施します。

まず、AWSのマネジメントコンソールからAmazon Connectをクリックします。作成したインスタンスを選択肢、アプリケーションの統合を選択します。

オリジンの追加をクリックし、オリジンURLを追加します。


図7:アプリケーション統合の設定実施

これで、連携における全ての設定が完了です!!

4. Service Cloudとの連携確認

Salesforceにログインして、サービスコンソールを立ち上げてください。さきほど「4.Serviceコンソールに設定を追加」でチャネルとして電話を追加したので

ソフトフォンがコンソールに追加されています。下の画面は、Amazon Connect経由で着信した直後の画面です。

着信と同時にコンソール画面には、事前に登録していた顧客(取引先責任者)の情報をポップアップします。これでコンソール画面の顧客の情報を確認しながら、電話で応答が可能です!


図8:Amazon Connect経由の着信画面

着信だけでなく、電話番号のリンクをクリックすると顧客へ発信することも可能です!

図9:Amazon Connect経由の発信画面

顧客情報のポップアップに関しては、ちょっと注意点があります。

  • 顧客(取引先責任者)の電話番号の登録について

    顧客(取引先責任者)の電話番号をSalesforce Service Cloudへ入力する際は、以下のように“+81”といった国番号の識別子を付与して登録してください。

    国番号をつけないとソフトフォンがポップアップしないので。 080-1234-5678の場合は、“+81 8012345678” 
  •  ブラウザのセキュリティ設定について

    ブラウザのセキュリティ設定も変更が必要になります。Chromeの場合の設定変更方法を記載しておきます。

    Windowsの場合は一旦、Chromeを閉じて頂き、コマンドプロンプトで下記コマンドを実行してください。
    "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe" -- disable-web-security --user-data-dir

    Macの場合は下記コマンドで設定変更できます。
    open /Applications/Google\ Chrome.app/ --args --disable-web-security --user-data-dir

今回はAmazon Connectとの連携なのでSalesforceのService Cloudの機能の詳細は記載しませんが、Service Cloudは電話だけでなく、Eメール、SMSやチャットなど、オムニチャネルに対応しています。

同じ顧客がどのチャネルで問い合わせをしても顧客のレコードに紐づいて管理されるので便利ですね。

Service Cloudの概要についてはこちら(salesforce.comサイトにリンクします)

所感

今回は、主にSalesforce側の連携の手順をご紹介しましたが、難しい箇所はなく、あっという間に連携できました。Amazon ConnectとService Cloudを連携させると、1日で簡易的なコンタクトセンターサービスを利用することができます。

一時的な特設コンタクトセンターが必要といった場合には、かなりメリットのあるソリューションだと感じました。今後はAIの分野でさらに連携が強化されていくのではないでしょうか。

ご紹介した内容は、CTI連携のみですが、Salesforceのケースなどのオブジェクトに紐付けて通話録音機能を管理したり、アウトバンド用の自動ダイアル機能などカスタマイズしたいといったことは、Amazon Connectでも可能です。

インテグレーション用のライブラリが公開されているのでこちらを参考にカスタマイズすることができます。ちょっとインテグレーションするのは大変という場合に、AppExchange の「Toolkit for Amazon Connect by Aria Solutions」アプリを活用いただくのも良いかと思います。しかし、現状ですと「北バージニア」のみのサポートのようですのでご注意を!!

また、AWSとセールスフォース・ドットコム株式会社は戦略的パートナーということで、Amazon Pollyや Amazon LexとSalesforce EinsteinのAI同士の連携に期待したいところです!!

次回もこのお題で、1回目を書いた戸田にバトンタッチし記事を更新する予定です。AWS Lambdaとの連携や通話録音連携等についてもお伝えできればと思います。

お役立ちサイト

Amazon Connect (以下、aws.amazon.comサイトにリンクします)

Service Cloud (以下、salesforce.comサイトにリンクします)

セールスフォース・ドットコムとアマゾン ウェブ サービスジャパンとの対談
 (以下、salesforce.comサイトにリンクします)


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著者プロフィール

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伊藤敬大
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社在籍。インフラSEとしてエンタープライズのお客様を10年担当。 昨年度からSalesforce 推進担当として奮闘中。
認定 Sales Cloud コンサルタント、Service Cloud コンサルタント Pardot コンサルタントを取得。

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