CTCクラウド基盤サミット2018|講演レポート

CTCクラウド基盤サミット2018|講演レポート

 2018年7月11日、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は東京ガーデンテラス 紀尾井カンファレンスで、CTCクラウド基盤サミットを開催しました。多種多様なクラウドへの理解を深めて今後のIT戦略に役立てる半日として、ハイブリッドクラウド化への課題の整理や、アマゾン ウェブ サービス(AWS)導入を検討する担当者に役立つ実装や移行の勘どころ、先行する欧米でのエンタープライズクラウドの最新動向などを講演しました。



▼ 目次
ご挨拶~ハイブリッドクラウドへの理解を深めて今後のIT戦略に役立てる半日~
セッション 1. 結果としてのハイブリッドクラウド~2018年の市場動向とクラウド化への課題の整理~
セッション 2. アマゾン ウェブ サービス(AWS)を安全かつ最適に活用する方法
セッション 3. ハイブリッドITで実現するクラウドネイティブアプリケーション
セッション 4. マルチクラウドをシンプル&セキュアにする「ゼロ・トラスト」アーキテクチャ
セッション 5. ハイブリッドクラウド時代に求めたいデータセンターの新たな役割~“つなぐ・集める”その先にあるもの~
セッション 6. そして、時代はマルチクラウドへ~エンタープライズクラウドへの取り組みと最新検証について~





■ご挨拶~ハイブリッドクラウドへの理解を深めて今後のIT戦略に役立てる半日~

 CTCクラウド基盤サミットの開催に先立ち、開催の主旨や講演の概要について、CTC 執行役員クラウドサービス本部本部長 藤岡良樹氏が講演しました。

 藤岡氏は「当社は、1972年に創立され、IT業界の中でも歴史がある会社です。現在は、250社を超えるマルチベンダーとのパートナーシップにより、お客様に最適な組み合わせでサービスを提供しています。また、全国で24時間365日の運用・保守サポートサービスを展開し、100を超えるクラウドサービスを国内5箇所7拠点のデータセンターで提供しています」と説明します。

 また、2017年は創立以来の最高益と売り上げを達成し、現在は製品とサービスとシステムインテグレーションという3つの事業が、バランスよく収益を生み出していると、事業の強みを紹介します。

 そして、今回のセミナーのテーマであるハイブリッドクラウドについて触れ、調査会社の資料を元に、基幹系システムのユーザーも半数以上がクラウド化を検討している傾向にあると解説します。その一方で、海外ではクラウドからオンプレミスに戻る企業も増えている状況について紹介し、クラウドへの期待と課題を次のように整理します。

  • 期待
    • コスト削減、柔軟なリソース変更、システムの老朽化対策
  • 課題
    • セキュリティへの不安、パフォーマンスへの不安、安定稼働への不安


 こうした背景から、藤岡氏は「すべてをクラウドで、というわけにはいかないのです。そこで、わたくしどもでは、複数のクラウドを併用するハイブリッドクラウドの世界で、データセンターがハブとして機能するイメージを描いています」と話し「本日は、海外からのゲストスピーカーも含めて、6つのセミナーを用意しています。最後まで、ぜひおつきあいください」と締めくくった。

Cloud Summit
CTC 執行役員 クラウドサービス本部 本部長 藤岡良樹






セッション 1. 結果としてのハイブリッドクラウド~2018年の市場動向とクラウド化への課題の整理~

 ハイブリッドクラウドに向けて~2018年の市場動向とクラウド化への課題の整理~について、CTCインテグレーションサービス企画開発部部長 川田聡氏が登壇し、講演しました。

 ハイブリッドクラウドは、提供者にとって非常にホットな言葉ではあるものの、テクノロジや技術を表す技術用語ではないため、その言葉の解釈はバラバラで、ユーザーが検索するキーワードとはなっていません。ハイブリッドクラウドに対する市場定義は存在しませんが、クラウド利用は3年前の3倍という市場予測があります。こうした背景から、ハイブリッドクラウドに向けて、2018年の市場動向とクラウド化への課題を整理していきました。

  • 見どころ
    • これからクラウド化に取り組む企業向けの課題整理 
    • すでにクラウド化を実現した企業向けの課題整理
    • クラウド化がより一層浸透する時代にて直面する課題とは

Cloud Summit
CTC インテグレーションサービス企画開発部 部長 川田



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セッション 2. アマゾン ウェブ サービス(AWS)を安全かつ最適に活用する方法

 アマゾン ウェブ サービス(AWS)を安全かつ最適に活用する方法について、CTC クラウドインテグレーション部課長 江口智氏が講演しました。

 エンタープライズ領域でもAWSを使いたいという要望が高まっています。AWSは利用者側の責任範囲が明確であり、セキュリティの実装や移行設計・作業など、全て利用者側で設計し実装しなければなりません。エンタープライズ領域でAWSを安全に最適に利用する方法について、AWSプレミアコンサルティングパートナーで、CTCのAWSエキスパートの江口氏が解説しました。

  • 見どころ
    • AWS導入を検討する方にわかりやすく解説する実装・移行の勘どころ
    • エンタープライズ領域でAWSを安全に最適に利用する方法

Cloud Summit
CTC クラウドインテグレーション部 課長 江口



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セッション 3. ハイブリッドITで実現するクラウドネイティブアプリケーション

 ハイブリッドITで実現するクラウドネイティブアプリケーションについて、イスラエルから来日したStratoscale社 CEO Ariel Maislos 氏が講演しました。

 カナダと北米とイスラエルに拠点があり、ハイブリッドクラウド向けのソフトウェアテクノロジーを開発するStratoscale社は、エンタープライズ環境でAWSアプリケーションを開発するハイブリッドIT環境を提供しています。より近代的なアプリケーションを開発するために、クラウドネイティブアプリケーションが求められる中で、エンタープライズ環境でどう実現していくのか、そのカギとなるアーキテクチャをMaislos CEOが語ります。

Cloud Summit
Stratoscale社 CEO Ariel Maislos 氏



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セッション 4. マルチクラウドをシンプル&セキュアにする「ゼロ・トラスト」アーキテクチャ

 マルチクラウドで「ゼロ・トラスト」を提供できるアカマイのアーキテクチャについて、アカマイ・テクノロジーズ合同会社マーケティング本部の金子春信(CISSP、CCIE)氏が講演しました。

 クラウドの普及によりビジネスが加速する一方で、新たな課題も見えています。ワークロードやロケーションが分散し、従来の境界セキュリティでは、リスク対策や管理が難しくなってきているのです。アカマイはこのような課題に対して、新たなセキュリティの境界をクラウドに置くことで、シンプルかつセキュアな「ゼロ・トラスト」アーキテクチャの実現を提言しています。本セッションでは「ゼロ・トラスト」を実現するアプリケーションアクセスのEAA、脅威対策のETPなどが紹介されました。

Cloud Summit
アカマイ・テクノロジーズ合同会社 マーケティング本部 金子春信氏



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セッション 5.  ハイブリッドクラウド時代に求めたいデータセンターの新たな役割~“つなぐ・集める”その先にあるもの~

 ハイブリッドクラウド時代に求めたいデータセンターの新たな役割 ~“つなぐ・集める”その先にあるもの~について、CTC ITマネージドサービス企画開発部課長 岩崎敬介氏が講演しました。

 データセンターのイメージが、サーバーリソースを設置してネットワークを配線する場所と考える中で、変わりつつあるデータセンターの捉え方について、時代の背景やハイレベルな取り組みも踏まえて、ハイブリッドクラウド時代に求めたいデータセンターの新たな役割が紹介されました。

Cloud Summit
CTC IT マネージドサービス企画開発部 課長 岩崎敬介氏


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セッション 6. そして、時代はマルチクラウドへ~エンタープライズクラウドへの取り組みと最新検証について~

 大規模システムの無停止移行が可能な最新技術であるVMware NSX Hybrid Connect( 旧: VMware Hybrid Cloud Extension ; HCX)の検証結果ついて、CTC クラウドサービス企画開発部部長代行 神原宏行氏が講演しました。

 CTCのクラウド関連ビジネスのビジョンは、「オンプレミスに強いCTCから、ハイブリッドに強いCTCへ」です。ハイブリッドクラウド環境のお客様から、ビジネスパートナーとして必要とされる存在になるために、様々なクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウド環境に対して、包括的なMSPサービスを拡充し、SIとマネージドを提供可能にしています。

 そして、基幹システムに最適化された特化型クラウドや、汎用的なVMwareを基盤とするプライベートクラウド環境下などで実施した最新検証の進捗や結果を共有します。クラウド移行を検討している担当者や、すでにクラウド化を実現した担当者にも役立つ情報を発信しました。

Cloud Summit
CTC クラウドサービス企画開発部 部長代行 神原宏行



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