クラウドサービスの良し悪しを左右する「高い技術力」と「柔軟な運用サポート」

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クラウド利用が一般的になった現在でも基幹系システムのクラウド化には不安を抱く企業も多い。基幹系システムのクラウド利用に耐えられるクラウドサービスが持つ条件とはどのようなものだろうか。

■カタログに記載されていない要素にこそクラウドサービスの良し悪しが表れる

クラウド化によるコスト最適化や柔軟性の向上は企業に競争力をもたらす。パブリッククラウドやプライベートクラウドを含め、何らかの形態でクラウドを利用するのは常識となった。一方で、基幹系システムのクラウド化については遅々として進んでいない。基幹系システムにこそ、コスト最適化、運用管理負荷軽減、災害対策といったメリットが大きいにも関わらず、企業の根幹を成すシステムを他社に預けるのが現実的かどうかという議論が常々繰り返されている。

基幹系システムのクラウド化に際して、企業が抱く不安要素は多岐に亘る。例えば、カタログに掲載されているコスト面や可用性の数値について、前提となる条件が異なれば各社の比較が困難になるので、十分な確認が必要になる。しかし、それ以上に、カタログに掲載されていないサービス面にこそ、ユーザー企業は懸念を抱いている。

例えば、基幹系システムの場合、多数の関連システムとの連携が必要となる。連携に関する機能やその改修にコストまで見通しが立たなければ、クラウド上のリソースにかかるコストだけ計算できても、ユーザー企業としては予算が立てられない。

別の例としてはネットワーク設計に関する懸念がある。他社リソースの影響を受けないように仮想マシンを分けていても、物理ルーターを共有していたとしたら、一つのルーターの故障によって全ての仮想マシンが使えなくなってしまう。様々な状況を加味した上で、可用性などを満たせるよう優れた設計・実装を行う「高い技術力」がクラウドサービスの価値を決めるのだ。

運用面についてもユーザー企業の心配は尽きない。クラウド環境を使い、急な計画停止を実行されたり、最低限のカスタマーサポートしか提供されなかったりすると、かえって運用に関わる負荷が高まってしまう懸念もあるからだ。高度なカスタマイズに関しても間違いなく対応してくれるような「柔軟な運用サポート」を提供できるクラウドサービスが望ましい。

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