オラクルクラウドの優位性|クラウド移行の課題と解決方法とは

 2019年5月に東京リージョンが開設され、日本でも利用しやすくなったOracle Cloud Infrastructure(OCI)

 このクラウドサービスには他社クラウドにはない様々な優位性があり、Oracleデータベースのクラウド移行先としてはもちろんのこと、各種アプリケーションのプラットフォームとしても、大きな注目を集めています。

 しかしそのポテンシャルを最大限に引き出すには、いくつかの課題も存在します。ここではOCIの優位性を紹介した上で、そこで直面する課題とその解決方法について解説します。


▼ 目次
1. 圧倒的な価格性能比など、様々な特長を持つOCI
2. OCIへのシステム移行で直面する2つの課題
3. 構築・運用の両面でOCIに関するナレッジを補完
4. 自社拠点とOCIとの閉域網接続も可能



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1. 圧倒的な価格性能比など、様々な特長を持つOCI

 すでに北米や欧州、インドのデータセンターで提供され、2019年5月に東京リージョンも開設されたOracle Cloud Infrastructure(OCI)。

 2020年2月には大阪リージョンも開設され、2020年3月には東京リージョンで提供されるサービス内容がさらに拡充されています。

 OCIは、エンタープライズ向けにより高度なセキュリティと性能を担保できるようにした「第2世代IaaS」を基盤に、自律的なデータベースやPaaS、SaaSを提供するというもの。オンプレミスとパブリッククラウドの両方の長所を兼ね備えており、従来のクラウドサービスと比べて様々な優位性を持っています。


オラクルクラウドの優位性

図 1. Oracle Cloud概要 (第2世代IaaSを基盤に、Autonomous DatabaseやPaaS, SaaSを提供)




1-1. OCIは安定した高性能を発揮

 まず注目したいのが、安定した高性能を発揮することです。


 ある調査結果によると、特定の条件下であることが前提とはなりますが、他社クラウドと比較して2~5倍の性能を実現。Oracleデータベースはもちろんのこと、他社データベースでも同様の結果となっています。また他のテストでは、同一CPU/メモリの構成で他社クラウドサービスに比べて数倍のトランザクション性能(TPS)を発揮した、というデータもあります。



1-2. OCIの圧倒的なコストパフォーマンス

 性能が高いだけではありません。他社クラウドサービスに比べて圧倒的なコストパフォーマンスを実現していることも、OCIの大きな魅力です。


オラクルクラウドの優位性

図 2. 他社に比べ、圧倒的なコストパフォーマンスを実現」
Compute : 同一リソースを低価格で提供 メモリは約 2 倍
Storage/Network : トランザクションやデータ転送量による料金変動を低減する料金体系
* 2019年7月現在, Tokyo Region




 例えば同一リソースの「Compute」サービスの場合、他社に比べて61%低価格になります。

 また「Storage」「Network」においても95%以上も低価格になるよう、実にアグレッシブな価格設定が行われているのです。

 さらにStorageとNetworkでは、トランザクションやデータ転送量による料金変動を低減できる料金体系となっており、クラウド利用でありがちな「予測できない費用」を抑制しやすくなっています。




1-3. 高いセキュリティと可用性を実現

 エンタープライズ向けに設計されているため、高いセキュリティも実現。

 ISO27000シリーズを始めとする多様なセキュリティ規格に準拠しています。

 また可用性も高く、クラウド業界で初となるSLAの提供も行っています。




1-4. サービスラインナップの幅広さ

 そしてサービスラインアップが幅広いことも見逃せません。

 オンプレミスシステムやデータベースのクラウド化はもちろんのこと、GPUを活用したハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)、コンテナやサーバレスフレームワークをベースにしたクラウドネイティブなアプリケーションまで、多様なワークロードに対応できるのです。

 これらの様々な特長を評価し、基幹システムなどのオンプレミスシステムのクラウド移行先としてOCIを検討する企業も増えているようです。

 すでに日本でもいくつかの先行企業がOCIへの移行を行い、高い効果を挙げています。



オラクルクラウドの優位性





 一般にワークロードが安定している基幹システムでは、クラウド移行によってトータルコストが上昇するケースが珍しくありません。

 これらの企業がこれだけのコスト削減効果を得ているのは、OCIの圧倒的なコストパフォーマンスが功を奏しているからだと言えます。

 利用料金は日本円での支払いに対応しているのはもちろんのこと、クレジットカードでの支払いに加え、請求書払いにも対応しています。これも日本企業にとっては嬉しいことだと言えるでしょう。





2. OCIへのシステム移行で直面する2つの課題

 このようにOCIは、基幹システムを含む多様なオンプレミスシステムのクラウド移行先として、実に様々な魅力を備えています。

 しかし実際の利用では課題も存在します。その中からここでは2つの課題を取り上げます。



2-1. OCIならではのナレッジが必要

 第1の課題は、OCIならではのナレッジが必要になることです。

 すでにオンプレミスシステムを運用しているIT部門であれば、現在保有しているOSやデータベースの知識がそのまま利用できます。

 しかしその下のレイヤーに関しては、オンプレミスサーバーの運用知識だけでは十分ではありません。


 まずOCIアーキテクチャの全体像を理解する必要があります。具体的には下記についての知識が求められます。

  • どのようなサービスが用意されており、それらが仮想ネットワークにどのように接続されているのか
  • そしてそれが物理ネットワークとどのように関係しており、アベイラビリティドメインがどのように構成されているのか
  • リージョン内のHA構成要素や、それらの連携を知っておく必要があります。



 圧倒的なコストパフォーマンスを実現しているとはいえ、OCIも基本は従量課金となるため、利用コストを最適化していくためのナレッジも必要です。

  • 稼働状況に関するメトリック(計測データ)をどのように取得するのか
  • それぞれのデータがいかなる意味を持つのか
  • そしてどのメトリックに着目して運用すべきなのか



2-2. 既存システムとOCIのデータ連携

 第2の課題は、既存システムとのデータ連携です。

 いかに優れたクラウドサービスといえども、既存システムを一気にクラウド化するのはリスクが高すぎます。

 そのため最初はOracleデータベースだけをOCIへと移行し、その他は当面の間オンプレミスでそのまま運用、段階的にクラウド化していくというアプローチになるはずです。

 しかし基幹システムのデータをインターネット経由でやり取りするのは、セキュリティ上のリスクが増大し、通信の安定性にも問題が生じる可能性があります。





3. 構築・運用の両面でOCIに関するナレッジを補完

 第1の課題を解決するためにお勧めしたいのが、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)が提供する「Oracle Cloud マネージドサービス」の活用です。

 このサービスは、OCI上でのインテグレーションサービスと運用サービスをCTCがワンストップで提供します。

 インテグレーションサービスでは、要件定義や設計、構築といったフェーズに加え、必要に応じてヒアリングによる既存システムなどのサーベイも実施。運用サービスでは、設定変更の作業代行、QAサポート、障害対応、テクニカルアカウントマネージャ(TAM)による技術サポートを実施します。


オラクルクラウドの優位性

図 3. CTCのOracle Cloudマネージドサービス



 お客様からの問い合わせは、電話やメールで受け付けており、運用状況のレポートも適宜ご提供します。

 CTCはOCIに関する豊富なシステム構築・運用実績があります。そのナレッジを活用することで、お客様の人的負担は大幅に軽減できるはずです。





4. 自社拠点とOCIとの閉域網接続も可能

 第2の課題は「CTC Cloud Connect」で解決できます。これはお客様のオンプレミスシステムとOCIを閉域網で接続するサービスです。CTCが運営するデータセンターはOCIと専用線で直接接続されているため、お客様拠点とCTCデータセンターをWAN網で接続することで、OCIとのインターネットを介さない接続が可能になります。


オラクルクラウドの優位性

図 4. 最短5営業日でパブリッククラウドと企業との閉域接続を可能にするCTC Cloud Connect




 このサービスを活用していただくことで、セキュアかつ安定性の高い通信を、オンプレミスシステムとOCIとの間で行うことが可能になります。なおCTC Cloud ConnectはOCIだけではなく、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)などとの閉域網接続も可能。これによってオンプレミスシステムとマルチクラウドを連携させたハイブリッド環境も、閉域網だけで実現できるのです。





まとめ

 ここまでのポイントまとめると以下のようになります。

  • OCIには、安定した高性能、圧倒的なコストパフォーマンス、高いセキュリティ、多様なワークロードへの対応など、エンタープライズシステムのクラウド移行を容易にする様々な魅力がある。
  • これを評価し日本でもすでに複数の企業がOCIへの移行を実施、その結果大きなコスト削減効果を享受している。
  • しかしOCIへのシステム移行では、いくつかの課題もある。その代表例として挙げるべきなのが、(1)OCIならではの構築・運用に関するナレッジが必要になることと、(2)既存システムとの通信をどのようにセキュアかつ安定的に行うかである。
    • (1)の課題に対しては、CTCのOracle Cloudマネージドサービスの利用が効果的。CTCにはOCIに関する豊富な経験があり、インテグレーションと運用の両面をワンストップで支援できる。
    • (2)の課題は「CTC Cloud Connect」で解決可能。これはお客様の拠点とOCIを閉域網で結ぶサービスであり、セキュアかつ安定的な通信を可能にする。



 このようにOCIを活用することで、基幹システムを含む多様なシステムのクラウド移行が可能になります。

 そしてCTCは、その活用を容易にするサービスを提供しています。各サービス内容の詳細は、以下よりご覧いただけます。


  • CTC Oracle Cloud マネージドサービス

CTC Oracle Cloud マネージドサービス





  • CTC Cloud Connect

CTC Cloud Connect



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