IT運用の現場で抱える課題への有効なアプローチ

IT運用の現場で抱える課題への有効なアプローチ

 ITシステムがビジネスへの影響力を強めている昨今、その「運用」と「管理」を担う現場では、様々な課題が発生しています。インフラエンジニアの不足やITシステムの多様化を背景とした属人化は、安定運用に対するリスクを増大させていますが、コスト削減を余儀なくされ効率を求められる現場においては、有効な手段を見いだせないといった声も聞かれます。
 本記事では、情報システム部門が抱える課題を整理し、解決に向けて有効な打ち手となる一例をご紹介します。



▼ 目次
1.深刻なITエンジニアの不足
2.複雑化するITシステムに有効な打ち手とは
3.ITシステムを包括的にサポートする様々なサービス



1.深刻なITエンジニアの不足

 ビジネスを止めないためにはITシステムの安定運用が求められますが、管理対象が増大しクラウドサービスや各種SaaSの利用など多様化も進む中、情報システム部門では、人員の増強や補充、既存メンバーのリスキリングによる体制強化の対策を検討していてもなかなか実現できない状況があります。結果、対策を取れないままトラブルに対して解決に多くの時間を要したり、セキュリティ対策が不十分となったりと、リスクへの具体的な打ち手がないまま、事態が悪くなる可能性もあります。

 人員の増強や補充がなかなかできない背景としてITエンジニアの不足がありますが、この状況は今後ますます深刻化していくことが予想されています。



IT 人材需給に関する主な試算結果

図 1. IT 人材需給に関する主な試算結果①②③の対比
出典「IT 人材需給に関する調査」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf



 さらにIT人材の年齢分布の推移とDX等の最新技術への注目が増していることもあり、インフラエンジニアの人材確保はさらに困難になっていくことが予想されます。



IT 人材の年齢分布の推移

図 2. IT 人材の年齢分布の推移
出典「IT 人材需給に関する調査」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf



 人員の確保が厳しい状況が見込まれるため、既存の運用体制の効率化が望まれますが、インフラの多様化の流れは更に進むことが予想されており、オンプレミスとクラウドの混在が常識になりつつあります。また各種SaaSの利用も増えることでITシステムの複雑化は今後より一層進んでいくことが予想され、効率化だけでなく情報システム部門の担当者はますます多種多様な知識や経験が求められていくでしょう。



ITサービス市場の構造変化(2ndから3rd PFの時代に)

図 3. ITサービス市場の構造変化(2ndから3rd PFの時代に)
出典「参考資料(IT人材育成の状況等について)」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s03_00.pdf



2.複雑化するITシステムに有効な打ち手とは

 こういった状況下での有効な打ち手は何になるのでしょうか。

 技術トレンドの変遷が早くコスト削減を求められる現場において人材確保が困難になっていく状況下においては、重要度の高いコア業務と標準化が可能なノンコア業務を分けた上で、ノンコア業務のアウトソースが有効になると考えられます。

 例えば、セキュリティ対策においてはガイドラインやポリシーの策定などをコア業務とし、ハードウェアやソフトウェアのセキュリティに関するメーカーアラート収集はアウトソースする方法があります。



分野のサイバーセキュリティ関連タスクと担当部署の割り当て例

図表 4. 分野のサイバーセキュリティ関連タスクと担当部署の割り当て例
出典「サイバーセキュリティ体制構築・人材確保の手引き」(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/tebikihontai2.pdf



 また、複雑化するITシステムのトラブルに対しては、単一の機器やサービスに対するエキスパートでも柔軟な対応は難しいことが考えられます。

 これらへの対策としては、包括的サポートが受けられるメーカーやパートナーへのアウトソースまたは、複合的な障害に対応しうるトラブルシュートスキルを向上させていく必要があります。



3.ITシステムを包括的にサポートする様々なサービス

 CTCテクノロジーでは、お客様のITシステムを包括的にサポートしてきた実績があり、3つの軸でサービスを展開しております。



1.マルチベンダー

 複数ベンダーの機器やソフトウェアを構築し、自社のエンジニアのみで保守対応ができるノウハウと技術力があります。個々の製品だけではなく複数を組み合わせた保守対応の取り扱いは国内トップクラスです。

2.マルチレイヤー/マルチソリューション

 サーバ、ストレージ、ネットワーク、ミドルウェア、クラウドサービスなどのインフラだけでなく、アプリケーションレイヤーまで一元的に扱います。

3.ITライフサイクルの一括サポート

 CTCグループ各社と連携してシステムの構築から保守・運用まで一括サポートができるため、全体を考慮した運用管理が可能です。さらに保守・運用フェーズで発見した課題を、次のビジネス戦略へとつなげる提案が可能です。

 また、これらのサービスを提供可能とするアセット(ノウハウや組織体制)を保有しています。

 提供されるサービスは、アウトソースニーズにこたえるだけでなく、お客様の内製化を支援するトラブルシュートサービスもあります。このサービスはCTCテクノロジーが持つエンジニア育成のノウハウを活用できるため、同様のサポート業務を行う他社からも支持されています。

サービスの一例:

アラート通知サービス

 ハードウェアやソフトウェアに対して、メーカーからのあらゆる情報をタイムリーに把握、管理することは非常に困難です。

 アラート情報を常にチェックすることは難しいため、一定期間にまとめてチェックすることが多くなります。先進的な技術知識は必要ではありませんが、情報粒度も様々であり、リスクを回避するためには膨大な時間がかかります。

 本サービスはメーカーがアナウンスするEOSLや脆弱性、バグなどの情報を定期的に通知します。お使いの製品のリプレイス時期や不具合情報を把握することができ、提供する対処アドバイスとあわせて、事前に対策をご検討いただくことが可能です。



アラート通知サービス

図 5. アラート通知サービス



トラブルシュート研修サービス

 障害時の初動対応次第で復旧までの時間は大幅に変わりますが、複雑化するインフラにおいて要因解明は難題となっています。構築と運用の対応部署が分かれており、運用担当が専門性を持つためにサイロ化されているケースもあります。

 本サービスでは初めに障害切り分けをはじめ、運用管理の基本を習得、次にインフラでの複合的な問題解決へつなげます。システムの全容を理解することにより、障害時のプロセスの把握と実践ノウハウを学べます。



トラブルシュート研修サービス

図 6. トラブルシュート研修サービス



 
  
 

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