OpenStack Summit Boston報告 (2)
〜KubernetesとNFVの到来〜

OpenStack Summit02

原文(英語)はこちら

日本では大型連休の最終日となった日曜日、2017年最初のOpenStack SummitとなるOpenStack Summit Bostonへ行ってきました。
前回の記事では、OpenStackに関したセッションに触れました。今回はKubernetesとNFVのスペシャルセッションについてお伝えしていきます。

この2つの異なるように見えるプロジェクトに共通していることは、現在、どちらもOpenStack上で動作が可能なアプリケーションとなっていることです。Kubernetes(Googleのコンテナオーケストレーション)の登場により、OpenStackからKubernetesへのプライベートクラウドのパラダイムシフトに直面するのではないかという共通の思いがコミュニティにありました。しかし、GoogleのクラウドプラットフォームCTO、Brian Stevens(以前のOpenStackボードメンバー)を含む多くの講演者は、Kubernetesはインフラ基盤を扱うように設計されていないと指摘していました。
彼らからみたOpenStackはインフラ基盤を管理するうえで非常に優れており、Kubernetesは、実際にアプリケーションを含んでいるコンテナのオーケストレーションをするために構築することができます[2]

Canonical社によると、”OpenStackはインフラにおいてスプレッドシートのようなもの、同様にKubernetesがコンテナにおいてスプレッドシートのようなものであるのでしょう”と、言っていました。このシナリオでは、利用できるOpenStackの機能のすべてが必要とは限らないと思われます。より機能を軽くしたバージョンのOpenStackが開発されていても、私は驚くことはありません。

これがOpenStackにおけるKubernetesのモデルであるとしたら、おそらく、大規模なマシンにOpenStackコンポーネントをインストールして管理する負担は残っています・・・ Kubernetesって!
CloudOpsは、他のスピーカーたちでは、TripleOを価値があるとしていましたが、最終的には通常使用するには複雑すぎるのです。
その代わり、Kubernetesを個々のマシーンにインストールすることで、OpenStackのさまざまな機能を保持するコンテナを起動してオーケストレーションをすることができます。

OpenStack上にある新しいKubernetesのインスタンスは、インフラ全体に完全にアクセスすることができます。Kubernetesは高可用性とアップグレードのしやすさを助長します(コンテナを簡単にスワップできる)。CloudOpsとAT&TはOpenStackファミリーとしてHelmを紹介していました。HelmはOpenStack上にKubernetesをインストールに対応してくれるのです。[3].

彼らによると、“HelmはアプリケーションがKubernetesで動作するライフサイクルを管理できるようデザインされているKubernetesパッケージマネージャー”です。
彼らはTerraformから1つか2つのことを学んだように思えます。たとえば 数値(重複する番号など)は設定ファイルから削除され、別の「変数」ファイルに書き込まれます。
このTerraformについてはMirantis社でも議論がありました。[4].
プラットフォームとハイブリッドクラウドの管理はとくに優れていたとしても、またたとえ注意深くないとしても、インフラを破壊してしまうのはどんなに簡単なことでしょうか。急上昇する曲線のようなものです。一つの問題は、更新プログラムのロールアウトによるものと思われ、Terraformが既存の仮想マシンをドロップして新たに作成し、プロセスの状態を失う可能性があるのです。

NFV(Network Functional Virtualization)は、あらゆる規模の通信事業者においても非常にホットな話題でした [5]
通信事業者は、OpenStackをプラットフォームとして利用して、現在特殊なハードウェアで実行されている機能のほとんどをクラウドにしたいと考えています。
これにより、新しいテクノロジの導入、ネットワークのサイズ変更、ロールアウトの更新がより迅速に行えます。

しかし、セッションの多くでは、まだどの方向性を取るべきかについて明確なコンセンサスがないことが明らかでした。KubernetesとNFVは、この先も大きな可能性を秘めています。 しかしそこには克服する必要があるいくつかの障害があります。もしそれを克服することができれば、コミュニティの関心とサポートによって、OpenStackのように普及していくのでしょう。
日本語訳:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 加藤 美穂

著者プロフィール
氏名:Ruiz-Delgado Álvaro(ルイズ・デルガド アルバロ)
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
研究員としてLTE標準化のための3GPP代表を務め、特にMIMO通信の分野で
数多くの特許を保有している。
2016年より伊藤忠テクノソリューションズで最新技術を駆使した
顧客支援を実施。OpenStackやCI/CDにかかわるコンサルティングを得意とする。
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