OpenStack Days Tokyo 2016に行ってきました

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2016年7月7日、梅雨の中休みの東京は、最高気温が36度を記録する「猛暑日」、文字通り暑い一日となりました。そんな暑い夏の日、虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されたのは、IT業界で夏の陽射し以上に熱い注目を集めるイベント、OpenStack Days Tokyo 2016です。「10年先のプラットフォームへ」をキーワードに37の企業・団体が虎ノ門ヒルズフォーラムに集合、7月6日・7日の2日間に渡って開催された今回。その会場に筆者も行ってきました。

<注目度の高まりを反映する盛況ぶり>
OpenStackの導入事例が増え、IT業界での注目度が高まっていることを反映するかのように、会場は大盛況でした。各社が登壇する事前登録制のセッションはいずれも「満席御礼」状態。事前予約時点で「満席」の札が多く上がっていましたが、実際に行ってみれば「立ち見」が毎回出るほどの盛り上がりを見せていました。
企業・団体がブースを数多く出展する展示会場には海外からの来場者も多く、日本語・英語だけではない複数の言語が飛び交う国際色豊かな展示会場となっていました。

各社とも工夫を凝らし特徴のある出展ブースでしたが、中でも筆者が特に印象に残ったのは、レッドハット株式会社のブースで行われたデモンストレーションでした。

<高度技術を、誰もが扱える仕様に“魅せる”デモンストレーション>
ブースの一角には、赤い(※Red Hatだけに・・・)筐体のコンピューターが展示してありました。そのコンピューター内にはOpenStackの環境が構築されていて、IoT分野で注目が集まっているイギリス製の小型PCモジュール「Rasberry Pi」と「ボタン」も接続されている、というもの。それらを連携させてOpenStackの自動運転を見ていただく、という内容でした。

参加者が実際にボタンを押すと・・・「OpenStack上で仮想ホストが自動構築され、さらに負荷分散環境下に配備される」という、とても高度な自動運用が目の前で進んでいきます。しかも各イベントが発生するごとにボタンが光る、というギミックつき。

デモンストレーターが「自作」と言っていたそのコンピューターは、蓋だけはレッドハット社のシンボルカラーの赤色でしたがボディ部分は透明だったため、基盤むき出しでいかにも機械的な「コンピューターの中身」が見える、技術者心をくすぐるマシンでした。しかし、そんなメカメカしい印象を和らげる「ボタン」という誰もが扱える簡単インターフェースが取り付けられていることで、まるで「OpenStackは難しくないんだよ」と、そのコンピューターが語りかけているようでした。
レッドハット社のブースでは「自動運用」という内容を取り扱っていたように、今回の展示会場に出展している企業ブースでは「運用」に特に重点を置いて取り扱っているように感じました。運用と言っても幅広いわけですが、その中でも「サーバー(仮想ホスト)構築と展開・配備の自動化」「モニタリング(監視)」が主軸で、その姿を見ていると、どこの企業でも課題となる「運用コスト削減」を自動運用が得意なOpenStackで実現できる、OpenStackは運用コスト削減のキーファクターの一つとして受け止められているんだなぁ、ということが強く印象に残りました。

必要なときに・必要な分だけコンピューティングリソースを利用できる―。その概念を「クラウドコンピューティング」という言葉で最初に表したのは、2006年のGoogleのエリック・シュミットの発言であったとされていますが、それから10年経った2016年、クラウドコンピューティングという概念を実装した「現実の製品」が登場しており、運用コスト削減という企業が抱える課題解決の手段として、まさに普及前夜の様相を呈しているということが、今回のOpenStack Days Tokyo 2016の各企業のブースから見て取れました。

著者プロフィール
氏名:新村 繁行
株式会社カグラ 代表取締役
2003年よりインフラSE・PMOスタッフとして数多くの大規模基幹システムのインフラ設計・構築・運用プロジェクトに従事。
2014年より現職、フロントエンドエンジニアチームのマネジメントと、海外シェアハウスでITx英語xビジネスを教える人材育成プロジェクト「アクトハウス」を企画・運営する傍ら、テック系ライターとして活動中。
世界各国から楽曲をリリースする音楽プロデューサー/DJとしての顔も持つ。
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