AWS re:Invent 2018|現地速報

 今年も2018年11月26日から11月30日の5日間、AWS最大のイベントAWS re:Invent 2018 がアメリカ合衆国 ネバダ州 ラスベガスで開催されました。

 私自身これが初めての参加となりますが、これまで数多の参加してきたベンダー・メーカー系イベントの中でも群を抜いて規模が大きく、参加者の熱気が会場中に満ち溢れていて、ただただ圧倒されるばかりです。また今年もkeynoteやブレイクアウトセッションで数多くの新サービスが発表され、AWSの進歩と革新の早さを体験しました。

 本記事ではイベントの全体的な様子と、数々発表されたサービスの中でも特に発表が多かったAI分野のサービスを纏めてレポートします。



▼ 目次
AWS re:Invent 2018の規模
KEYNOTE(基調講演)の様子とトピック
AI新分野のサービス



1. AWS re:Invent 2018の規模

 AWS re:Invent は今年で7回目の開催となり、全体の参加者数は約50,000人、そのうち約1,200人が日本からの参加者となっており、年々規模が増しています。会場もVENETIAN、MGM GRAND、ARIA、VRADA、BELLAGIO、MIRAGE、ENCOREの7つのホテルに分散されて開催されており、セッションを別のホテルに跨って登録してしまうと、移動だけで30分以上かかってしまう状況で、これだけでもイベントの大きさを実感することができます。






 ただ、この辺の事情は昨年の下記レポートでも記載されていたので、私の方は極力移動の少ない様にスケジュールを立てることができたので、ほとんど移動の苦労はありませんでした。

re:Invent 2018




 事前の情報収集のありがたみを感じました。AWS re:Invent 2017 の下記レポートも参考になります。

  • AWS re:Invent 2017|クラウド女子が実感した凄かった点」は下記よりご覧いただけます。

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2. KEYNOTE(基調講演)の様子とトピック

 KEYNOTEではAWSのCEOであるAndy Jassyによって毎年テーマが設定されますが(昨年は「Everything Is Everything」)、今年も例年に漏れず「I want it all and I want it now」というものが発表されました。これはQueenの「I want it all」という曲の歌詞から引用された言葉です。またセッション全体で「Build」、「Builder」という言葉が度々登場し、個人的にはこちらの言葉の方が今回KEYNOTEを象徴する言葉の様に感じました。

re:Invent 2018




 KEYNOTEでは毎年たくさんの新サービスが発表されますが、今年も私が数えた限りでは21の新サービスが発表されました。昨年はお決まりのコンピュートやデータベース等もありましたが、やはり昨年の業界の流行に合致したAIの新サービスが多数発表され、インフラエンジニアである私は大変危機感を抱いたものです。


 今年はMonday Night Liveで新しいEC2インスタンス(EC2 A1、C5n、P3dn)の発表が行われているのもあって、その傾向はより強くなっており、Amazon Sagemaker(機械学習モデルを大規模に構築、トレーニング、デプロイするサービス)が大幅に強化されていたり、ショッピングサイトなどでよく見かけるリコメンデーション向けの技術を活用した「Amazon Personalize」の様なサービスが新しく加わり、ますますAIの分野にAWSが突き進んでいく様子が見てとれ、本気で私自身の身の振り方を考えさせられる発表内容となっていました。


 それ以外の分野でもAWS Control Tower(AWS利用におけるセキュリティ、運用、コンプライアンスの統制するサービス)、AWS Lake Formation(簡単で安全にデータレイクを簡単に設定できるサービス)といった新サービスも発表され、AWSを利用する上で痒い所に手が届くといったアップデートが行われ、AWSユーザはサービス基盤のための労力を削減し、サービスを開発し、提供することにより注力できるような環境が整ってきた印象を受けました。




3. AI新分野のサービス

 最後にKEYNOTEでやはり目立っていたAIの分野の新サービスについてまとめさせていただきます。今回発表のあった新サービスの一覧は下記になります。

  • Amazon Elastic Infrence
    • 機械学習の推論用にEC2インスタンスにGPUをエラスティックに付属させて利用するサービス
  • AWS Inferentia
    • 機械学習の推論処理用チップ
  • Amazon SageMaker Ground Truth
    • 機械学習の学習データにラベル付けを行うサービス
  • AWS Marketplace for machine learning
    • SageMakerに組み込み可能な機械学習モデルをMarketplaceで公開
  • Amazon SageMaker RL
    • SageMakerの強化学習サービス
  • AWS DeepRacer
    • SageMaker、RoboMakerと連携して、強化学習で自動運転を覚える、1/18スケールのロボットカー
  • Amazon Textract
    • OCR(光学式文字認識)サービス
  • Amazon Personalize
    • ショッピングサイトなどのパーソナライゼーション・リコメンデーションサービスを提供できるサービス
  • Amazon Forcast
    • 時系列予測(Forcast)サービス



 昨年発表されたサービスはAmazon Rekognition Video(動画分析)やAmazon Transcribe(自動音声認識)、Amazon translate(多言語機械翻訳)等、AWSが作成したサービスを利用する形態のものが多かったです。

 これらに対して今年は、KEYNOTEで発表されたAmazon Elastic Infrence からAmazon SageMaker RLまでのサービスやMonday Night Liveで発表されたAmazon EC2 p3dnインスタンスやAmazon SageMaker Neo(学習モデルのコンパイル機能)等Amazon SageMakerを中心とした、ユーザ自身が機械学習のモデルを作成し、それをサービス化するといったKEYNOTE中でも度々見られた「Builder」向けのサービスが発表されており、機械学習・AIのプロバイダーが自身のサービスを展開するためのプラットフォームとして熟成されてきていることが伺えました。

 昨年は英語の苦手な私としてはAmazon Translateに最も興味を惹かれ、発表後すぐにPreviewに申込みをしました。


 だがしかし、昨年の参加者に日本語には未対応という情報を聞いて非常にがっかりしたものです。
 (現在は日本語にも対応しています)。


 今年は物理的に目を引いた自動運転を覚えるロボットカーAWS DeepRacerとAmazon Personalizeに興味を惹かれました。

 前者は後程リリースされるといことでまだ利用できませんが、後者はプレビューがあるようなので帰国したら早速Previewの申し込みをしたいと思います。

 昨年みたいな落ちがなければいいのですが…。


re:Invent 2018

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